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落ちぶれブログ

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2011年 11月 07日

フロントレバー習得講座

お願いのある時だけ連絡してくるボクちゃんから「フロントレバーのやり方を事細かく教えんかい!」と指令を受けたので、今回は可愛いボクちゃんの為に「フロントレバー習得講座」を開講したいと思います。



フロントレバーというのは体操競技・男子吊輪の「正面水平」という技です。
吊輪の力技としては「背面水平」の次に覚えるのがこの「正面水平」です。
勿論力技なので筋力は必要ですが、ある程度クライミングを経験して腕や背中の筋肉が発達している人なら既に身体は出来上がっていると思うので、それ程の期間は要さず習得することが可能ではないかと思います。
クライマーにとってはむしろ必要なのは筋力よりも、必要な部位を動員させる為のコツやバランスです。身体のどこを意識し、どの様な姿勢を維持するのか、どう動かせば必要な筋肉が使われるのか、そういった部分が分かればフロントレバーはすぐに出来ます。
今回はこのフロントレバーのポイントを写真付きで説明すると共に、習得に必要な段階的トレーニング方法を紹介したいと思います。

まず練習環境ですが、身近なところでは公園の鉄棒などで始めるのが良いでしょう。
ジムのキャンパスボードやルーフ内のガバを利用するのも良いですが、その場合は足元や伸ばした足先が当たらないだけの空間が必要なので最適な場所を探しましょう。

ここでは鉄棒で説明していきます。
【その①】
まず鉄棒を順手で握って逆さまになります。この時注意するのは「肘を曲げない事」と「体を棒のよう一直線に保つ事」です。腹筋に力を入れ、お尻をしめましょう。頭は腹屈し、自分の爪先を見ます。その状態でまず姿勢をキープします。
フロントレバー習得講座_f0200993_2126362.jpg


【その②】
そのまま力を抜かずに徐々に足先を下ろしていきます。最終的には地面と水平まで足先を下ろしますが、最初は姿勢を保てるところまででOKです。
自分で姿勢が保てる限界で我慢することが大切なので、最初から水平を狙うのではなく足先が高くても良いので自分自身がギリギリ頑張れる位置を探って下さい。
足先を下げていくと徐々に負荷が高まりますが、この時のポイントとして脇の角度を出来るだけ閉じておくことを意識して下さい。股間と鉄棒を引っ付けるくらいの気持ちでいると脇が開かなくて良いでしょう。
自分の我慢できるところでキープ↓
フロントレバー習得講座_f0200993_2126242.jpg


【その③】
練習を重ねると徐々に水平に近づいていきます。
先程と同じくここでも脇の角度を意識してください。勿論肘は伸ばしたままです。
地面と水平の位置まで足先を下ろし姿勢をキープしましょう。
フロントレバー習得講座_f0200993_21263468.jpg

フロントレバーの完成です。

これが更に発展すると「上向き中水平」というマジックの世界でしか見た事のないことないような姿勢で静止できるようになります(?)

ここまでいっちゃうとルーフにへばりつき過ぎてホールドが見れなくなってしまうのでお勧めは出来ませんが、人間鍛えればこんな事まで可能だということですね。


しかし、夜な夜な公園でこんな練習できないよ、というアナタ。ごもっともです。
では実際にジムで出来る練習を紹介しましょう。

まず身長分くらいのゴムチューブを用意します。チューブの端を持ったままガバにぶら下がります。
フロントレバー習得講座_f0200993_21273679.jpg

縄跳び状態のチューブに足を引っ掛けてフロントレバーをしてみましょう。
フロントレバー習得講座_f0200993_21281121.jpg

チューブのお陰で負荷が軽減されて水平位置でも姿勢が崩れず保てるはずです。
後は自分の筋力に応じてチューブの張り具合を調整していきます。
逆にこれでもしんどいという人は、片足をお腹側に曲げたり、足先を水平より高い位置で止めて負荷の調整を行いましょう。片足を曲げるというのはチューブ無しの練習でも有効です。曲げる方向は必ずお腹側、腰が落ちないように意識して左右交互に曲げてみましょう。
フロントレバー習得講座_f0200993_21282972.jpg


最初にも書いたとおりフロントレバーで最も大切なことは脇の角度です。
出来るだけ脇を閉めた状態(45°以内を目安に)を保つことがポイントなのです。この脇角度が開けば開くほど姿勢を維持するのが困難になります。
よく脇の下の筋肉で「ハネ」と呼ばれる部分がありますが、その部位を意識してハネの上に上腕を引っ付けるくらいの気持ちで力を入れましょう。
フロントレバー習得講座_f0200993_2128441.jpg


脇の角度が開くと腰が落ちてv字状になってしまいます↓
フロントレバー習得講座_f0200993_21265866.jpg

脇を閉じようとしても背屈すると胸が反って足が下がってしまうのでこれも注意↓
フロントレバー習得講座_f0200993_2127960.jpg

一見近いように見えて、肘が曲がってしまうと使う筋肉が変わってしまいます。腕を曲げて引き付けるのではなく、伸腕で姿勢を保てるようにしましょう↓
フロントレバー習得講座_f0200993_2127182.jpg


類似の運動としては、肘を伸ばした状態でチューブを引くという動きが非常に近いので、フロントレバーの練習と並行して行うとより効果的でしょう。
フロントレバー習得講座_f0200993_21285734.jpg
フロントレバー習得講座_f0200993_2129642.jpg


さぁ、これであなたもフロントレバーマスターですね。一つ上の体幹を手に入れてクライミングにも是非活かして下さい。
ボクちゃん分かったかな?

by ochibure | 2011-11-07 21:29 | 雑記


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